第1回 「開催への思い」

朱杏先生の作品

 

左から

 ①両親へ

    追 孝

      両親供養して孝道を尽くすといういう意味

 ②友人へ

    琴 詩 酒 友 皆 抛 我  雪 月 花 時 最 憶 君

     白居易友へ琴詩酒で楽しんだ懐かしい友を雪月花の美しい時に思い出す

 生徒達へ

         煌

          光が四方に広がるという意味をもつ それぞれがにきらめきますよう・・・

 ④師匠へ

    我 深 表 感 謝 老 師 的 培 養 師(中国語)

      ここに先生が私を教えてくだいましたことを深く感謝いたします

 

 ⑤愛する人へ

    끝없이 노력하고 끝없이 인내하고 끝없이 겸손하자(韓国語)

      果てしない努力と 果てしない忍耐、そして果てしなく謙遜しよう (鄭 智薫氏座右の銘)    

 

2歳の生徒さんが、初めての筆で初めて発した言葉を・・弟(10ヶ月)も手形で参加!

 

おいしい

 

こちらも2の生徒さんが、初めての筆で初めて発した言葉を・・・

自称「おいしい!」大好物はフライドチキン!!

※左上から右に…

 ①桃李不言春幾暮 煙霞無跡昔誰柶 (菅原文時)

        桃や李の花にここに何度春が過ぎたかを尋ねても答えるはずがない。霞に昔,誰が住んでいたかを 

        聞こうにも霞はすっかり消え跡かたもない。曹全碑倣書「山中に仙室有り」より

 

 ② 大阿蘇の山の煙はおもしろし 空にのぼりて夏雲となる (吉井勇)

       昨年訪れた阿蘇の文学碑  

 

 ③ バイオリン百寿

        結婚式のウェルカムボードに・・!フィアンセはヴァイオリン製作者

 

 ④ 夜明

        夜は昼間を挟んで両脇にある暗い時間を表し、明は囧(窓)から差し込む月光が字源

 

 ⑤笹の葉に鈴

        2歳児の母。ぺらぺらとよくしゃべることや落ち着きのないことの例え

 

 ⑥ ふしぎ(金子みすゞ)大正末期から昭和初期の童謡詩人。

        26歳で亡くなるまでに、512編もの詩を綴ったとされる。『当たり前に起こる出来事ににもう少し目をむけたい・・・』  

        

 ⑦こぬ人をまつ ほの浦の夕なぎに  焼くや藻塩(もしほ)の身もこがれつつ (百人一首:権中納言定家)

       こぬ人を末つ 本能うらの夕奈支二 屋く毛し保の三毛身こ可礼つつ 松帆の浦の夕なぎの時に焼いている藻塩のように 私の身は来てくれない          人を想って恋い焦がれているのです

 

 ⑧ おしなべて 思いしことの数々に なほ 色まさる秋のゆふぐれ (新古今和歌集:藤原良経)

       数々の物思いをして来たけれど秋のこの日の夕暮れにはそれにもまして様々な思いが心に押し寄せてくる。

        目前にしている紅葉の色彩のように。

 

 ⑨ 花閒宿鳥振朝露 柳外歸牛帯夕 (夏目漱石)/蘭亭序倣書

        花間の宿鳥 朝露を振るい 柳外の帰牛 夕陽を帯ぶ

 

 ⑩南 無 阿 弥 陀 仏

       「昨年他界した母の振袖で軸装を・・・」

 

 ⑪東 方 神 秘

   「はまってる東方神起はまさに東方の神秘!」

 

 ⑫蓬 生 麻 中 不 扶 而 直 (観学:旬子)

        曲がった蓬でも麻のようなまっすぐに伸びる草の中に生えれば手を加えなくてもまっすぐ成長する

 


第2回 「戦争」+バリ島書展記念作品

暴風/柏原朱杏

 

1950年6月25日朝鮮人民軍が暗号命令「暴風」(폭풍)を受けて、約10万の兵力が38度線を越える(柏原朱杏先生作)

/柏原朱杏

 

1950年6月28日 「漢江人道橋爆破事件」

漢江にかかる橋を避難民ごと爆破これにより漢江以北には多数の軍部隊や住民が取り残され、自力で脱出する事になる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渇望 (送れなかった手紙)/柏原朱杏

 

『戦火の中へ』(原題:포화 속으로)

2010年の韓国の映画作品。朝鮮戦争において韓国軍に学徒動員され浦項の戦闘で命を落とした故イ・ウグン(中学三年生)の手紙を元にして製作

 

左:新鬼煩寃舊鬼哭 天陰雨隰聲啾啾 (兵車行:杜甫) /柏原朱杏

古く死んだ者の魂は恨みをいだき、新しく死んだ者の魂は嘆き叫び、天は曇り、雨はそぼ降り、戦士たちの魂の叫びが啾啾と響く

 

右:誇 (篆書)/柏原朱杏

バリ島にて

バリニーズダンスをテーマにした作品

 

※左上から右に…

 

  ① ほのぼのと 鶴を夢みてあけの春

     佐藤紅緑 (1874~1949) 劇作家。小説家。正岡子規門下の俳人として出発。

     のち、大衆小説「あゝ玉杯に花うけて」「英雄行進曲」などの少年小説を雑誌連載し、熱狂的な愛読者を得た。 

 

  ② 百笑

     「笑いっぱい!笑が好き!」

     竹+夭(わかい)で細い竹のこと。口を細くすぼめて笑という意味。もとは口偏があり省略された。

 

  ③ 無

     説明: ファイル:無-oracle.svg人が飾りを持って舞う様を象る。「舞」の原字。音を仮借したもの

     人が飾りを持って舞う様を象る。「舞」の原字。

     音を仮借したもの 

     「息子の受験でお金が無い!よって無の境地を目指すことに・・・」

    

  ④ 百花舞

      「ダイエットに成功!ゴールデンプロポーションコンテストにこの7月7日出場!」

 

  ⑤ いちばん言いたいことの 言えないもどかしさ (四季抄風の旅:星野富弘)

      二番目にいいたいことしか人には言えない いちばん言いたいことが言えないもどかしさに

      耐えられないから絵を描くのかもしれない うたをうたうのかもしれない

      それを言えるような気がして 人が恋しいのかもしれない

 

  ⑥ 遠上寒山斜石径 白雲生処有人家 (杜牧)

            停車坐愛楓林晩 霜葉紅於二月花 秋色を探ろうと山に向かうと、石ころの道が斜めに続き、そのはるか上の白雲が生じるあたりに人家が

            見える。車を止め夕暮れの楓の林の景色を見とれていると、霜に染まった葉は真赤で、春に咲く花よりも美しく輝いている。

 

     ⑦ 臨別殷勤重寄詞 詞中有誓兩心知・・・ (長恨歌:白居易)

          別れ際に楊貴妃は、更に言葉を重ねて陛下に伝えてほしいといった

            二人だけが知っている誓いの言葉があります。それは、七月七日の夜半、長生殿であたりにだれもいないとき、二人が交わした愛の秘めごと。               私たちが天界へ召されたら、羽が繁った二匹の鳥になりましょう。また天界から地上へ戻されたら、枝のくっついた二本の木になりましょう。私た              ちは、今も、次の世も、その次の世も夫婦であろうとお誓いしました

            天は長く地は久しく存在するとしても、やがて天地ともに滅び尽きることがあるだろう。だがこの恋の恨み、愛の裏にある別れの恨みは、天地が               滅びようとも綿々として尽きることは無いだろう。

    「結婚二十周年!喜ぶ夫「喜夫」へのラブレター」

 

     ⑧ 生命は(吉野弘)

      1926(大正15)年山形県生まれ。

      代表作には結婚披露宴のスピーチで引用され広く知られる「祝婚歌」をはじめ、国語の教科書にも掲載された「夕焼け」「I was born」「虹の                    足」などがある。

 

※左上から右に…

 

     ① SMILE(スマイル)

             3才。はじめてのお習字

           「おかあさんに望む! いつもスマイルを・・」

 

     ② 問余何意棲碧山 笑而不答心自閑 (山中問答:李白)

    (後文)桃花流水杳然 去別有天地非人間 

            俗人は私に問う、どんなつもりで碧山に棲んでいるのかと、私は笑って答えない、心のなかはおのずから静かなのだ、

            桃花が流れる水に落ちてはるか遠くまで去っていく、ここにこそ俗世間とは異なった別世界があるのだ

 

      いちろ

      3才。はじめてのお習字はジジのなまえ。

      「いつもアイスを買ってくれるから大好き!」

   

     ④ 欲窮千里目 更上一層楼 (登鸛鵲楼:王之渙)

    (前文) 白日依山尽 黄河入海流

      太陽は山肌に沿い沈み行く 黄河は海に入り流れ行く 千里のかたを見窮めんと さらに上の階へ登りゆかん

 

   ⑤ 五椀

            「結婚して初めてお椀を五つ揃えた!がむしゃらに進んできた生活に一段落!感謝と希望の五つのお椀!」

 

     ⑥ 杜子春 (芥川龍之介)

          中国古典、鄭還古の「杜子春伝」を童話化したもの

            金満と貧乏を繰り返す中で仙人になりたいと老人に弟子入りを志願。「一言も口をきくな」との教えを守り、つらい目に遭っても黙っていたが、

            母親がひどい仕打ちに遭う姿を目の当たりにし、「お母さん」と叫んでしまった。母思いの態度を老人は逆に褒めたのだった。

 

     ⑦ 一片冰心 (芙蓉楼送辛漸:王昌齢)

            寒雨連江夜入呉 平明送客楚山孤 洛陽親友如相問 一片氷心在玉壺

            彼の心は一片のすみきった氷が玉壺の中にある

 

     ⑧ 一黙 (維摩経典)

             沈黙は多弁より勝る!真理について維摩居士が沈黙で答えたのを文殊薩が讃えた故事

  ときはなる松のみどりも春くれば 今ひとしほの色まさりけり(古今和歌集:源宗于)

   松は常緑樹で一年を通して色が変わらないが春が来とすべての木々が緑を増して松の色さえもあざやかに

   見えると詠んだ歌                           

  言温而気和(げんおんにしてきわず)

 言葉穏やかにして はじめて心和らぐ

 「最近、理屈っぽい!」

  歳寒二雅

   画題の一。竹と梅とを取り合わせたもの

歳寒三友(寒さに耐える松竹梅、又は梅水仙竹)

歳寒二友(梅と寒菊とを取り合わせたもの)

歳寒仙侶(水仙竹梅を岩石に取合わせたもの)

  淀川三十石船舟歌

京都伏見から大阪八軒家(天満橋)を往来した旅客船で江戸時代から船頭に歌われてきた伝統の舟歌。

切りえの枚方宿鍵屋は三十石船の船宿として栄えたところ。

  手紙

祖母と孫のコラボ! 

愛ちゃんからばあばあへ /ばあばあからの返事

  秋風落葉正堪悲 黄菊残花欲待誰 (感懷:劉長卿)

秋風に吹かれて散る木々の葉は、堪えがたい悲しみをよびおこす。

また、あの散り残った黄色い菊の花は、誰をまっているのだろう

無実の罪で姑蘇の獄に繋がれていた時、秋にわき起こった思いを詠じた詩

 

  硝子の盃:韓国ドラマ「善徳女王」よりミシルのテーマ曲

朝鮮初の女王の生涯を描いた作品

ミシルは王妃族の系列。ずば抜けた政治感覚と美貌を武器に歴代宮廷を我が物にしようと原花という

役職に就き、兵力も自在に操る。夫を王座につけるために策略を巡らせ、トンマン王女と対立する人物 

 

  をちこちに 瀧の音きく若葉かな (与謝蕪村)

若葉の山中にいると一つの瀧の音がいくつもあるが如く聞こえてくる

 「バリでの出来事」 

 

  限りある命であればこそ

          「高校生の頃、毎日朝夕読んでいた『日々の糧』

 両親亡くした今だからこそ身に染みる!」 

                                                                                                                防御は最大の攻撃なり/防御あるのみ

ミスが、相手に得点を与えることになる「ミスを無くすぞ!」/「ひたすら守ることだけに・・・!」

  皇潤

         「今年、初めて膝の水を抜いた!  膝痛との戦いの日々より・・・」

   獅子奮迅

獅子が奮い立って、猛進するような激しい勢い。また、そのような猛烈な勢いで活動すること

 「大学受験の息子よ! 獅子奮迅の心意気で!」 

   秋雨にふみて香たつ花王の 桜がさねのいろ鮮やかに

雨に濡れた葉を踏んだ瞬間、よい香りがした。色あせた秋なのに蘇芳、紅梅、白、

紅と唐衣の襲色目が鮮やかに思い出される。

 

   星空浴

東の空に明けの明星金星は、西の空に宵の明星となって、ひときわ大きく光り輝いている一等星です。

太陽系で地球の内側にあるため中天には見えず、山裾から低い空、南北カギ状に移動するのが観測されます。

      金星は224日で公転、584日で太陽と地球、金星が一直線上に並びます(201266日)。そして8年ごとに月日と位置の

      一致をくりかえします(365×8584×52920日)。

このことから古代インカ帝国では金星歴584日が採用されていました。ところがそのインカ歴は

20121221日人類は滅亡することを予言しています。

      今年は帝国滅亡(1712年)からインカ歴で300年の節目の年に当ります。

地元のシャーマン達は必死で人類の救済を神に祈っています。図らずも二十一世紀は混沌、

カオスの時代です。サムシンググレイトのエネルギーで地球規模のクレンジングがあります。

唯一、精神性の髙さ、アセンション(次元上昇)が救済される道なのだそうです。

      書を愛する、純粋、無我、童女のような心の持主は、そうです!祝福されます。

文字は太古神との交信でした。現代社会に生きる私達は、ときには月や星をながめる星空浴に浸り、筆硯に向うひと時を持ちたいものです。